出産後に喧嘩するのは「分からない」から。産後の状態は夫としてちゃんと理解したい。

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産後

子どもが産まれてからというもの、奥さんと2人だけの時よりも、ケンカすることが多くなった。ささいな言い争いだけど、お互いの認識のズレがきっかけになることが多くて、主には僕自身が「産後の奥さんの状態を理解していなかった」から起こることなのだけど。

出産前後で奥さんの体と心は大きく変化している。「なんで?」と思う。理由がわからないとモヤモヤが残る。イライラしてぶつかってしまうこともあると思う。

産褥期と言われる産後1〜2ヶ月、この時期の関わり方次第で、これから何十年が決まるとも言われている。そばにいてもちゃんと理解できていない、産後の奥さんの体はどんな状態なのか。出産前後で、どんな変化が起こっているのか。

 

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フルマラソン走った直後の人に、そんなこと頼みますか?

奥さんに「産後1〜2ヶ月はどんな状態だった?」と聞くと、「フルマラソンを走った直後のような疲労感がずっと続く」とかえってきた。フルマラソンは走ったことが無いのだけど。

そんな時に、「今日も帰り遅くなる」「ご飯まだ?」と平然と言っていた自分を振り返ると・・・ゾッとした。ごめんなさい。出産後の1〜2ヶ月が、奥さんにとって体力・精神的に一番しんどい時期。

 

産後1〜2ヶ月は回復するための大切な期間。産褥期。

出産によって、妊娠後期には胃の高さまで膨らんでいた子宮が、分娩で胎盤が外にでると強く収縮し、おへその下5〜6センチまで小さくなる。それから、妊娠前の状態に戻るだけでも約6週間かかる。この期間を「産褥期」という。

ニュースでたまに目にする、産褥期。これは、妊娠・出産での母体の変化が妊娠前の状態に完全に戻るまでの期間をいう。いわば、体を回復するための大切な期間。出産に伴う体へのダメージや体における変化をみていきたい。

 

出産に伴う、切開による痛み

産後

鼻の穴からスイカが出るほど、と例えられる出産の痛み。

お産時に赤ちゃんの頭がくぐり抜けれるほど出口のところが伸びれば、切開の必要はないけど、伸びるスピードよりも赤ちゃんが出てくる(降りてくる)スピードが早ければ、自然の裂傷ができる。

この時、自然裂傷だと切り口がギザギザになり治りが悪いので、切開することもある。切開や裂傷もなく出産できるのは、初産では1割くらいだそう・・。

出産直後に傷を縫い合わせ、1週間ほどで傷はふさがっていくけど、しばらくは歩行時や、座っているだけでも痛みが走る状態が続くという。

妊娠は病気と認識されないので誤解されがちだけど、出血量もかなりあって、何針も縫う大手術ということを忘れてはいけない。

 

抜け毛や便秘、女性ホルモンバランスの劇的な変化

出産前後でホルモンバランスが崩れる、とはよく聞くけど何がどう崩れているのか?は意外と知られていないのでは。

女性ホルモンで特徴的なのが、プロゲステロンとエストロゲン。高校で生物を履修した人は聞いたことがあるかもしれません。

プロゲステロンは栄養を送る胎盤をつくり、乳腺を発達させ、子宮内膜や子宮筋の働きを調節して流産を防ぐ役割を果たす。エストロゲンは子宮を大きくしたり、骨や血管を強くする役割を果たす。

妊娠周期が増えるに連れて上昇するホルモン量。通常の数百倍にまで上昇した女性ホルモンは、分娩をピークに激減する。

女性ホルモン

(引用元:http://www.smilenavigator.jp/utsu/about/abc/abc07_02.html

この急激なホルモンバランスの乱れによって、抜け毛が増えたり、肌の痒みや湿疹、だるさ、やる気がでないなどの症状があらわれる。自分の意思ではどうしようもできない症状に戸惑い、ストレスがたまる。ここに育児ストレスが加わると・・・気分の落ち込みや食欲がわかないなどの身体的症状があらわれる「産後うつ」へと移行してしまうケースも。

女性ホルモンの分泌量は、離乳食がはじまるころに安定し始めるので、通常通りに回復するまで約6ヶ月を要する長期戦。ホルモン量数百倍上昇が産後には急激に減少・・・劇的な変化が奥さんの体ではおこっているんですね。

 

イライラ・・・。今までできたことができなくなる産後のストレス

体の変化に加えて、出産後は育児に24時間フル稼働する状態がつづく。朝晩関係なく泣いたら寄り添ってミルクをあげておしめを変えて・・・。

慣れない育児や増える家事に追われて、例えば、
・これまで要領よく出来ていた家事が自分の思うようにできない
・イライラしなかったのに、子どもの声にイライラしてしまう

そうやってたくさんのことが負担としてのしかかって、出産前はできて当り前だったことが、できなくなる。そんな自分に落ち込んだり、気持ちが不安定になる。

“出来ない自分”にイライラする事ってありますよね。産後で体に負担がかかっているのに、奥さんは更にストイックに自分を追い込んでしまってるんです。

体にあらわれる生理的な変化だけでなく、思考にも変化がみられます。

 

夫の地位急降下。愛情の優先順位の変化。

愛情曲線

(引用元:http://toyokeizai.net/articles/-/24248

子どもがうまれることで、奥さんの愛情曲線が変化する。上の図のように、産後、子どもへの愛情が急上昇し、出産一夜にして夫への愛情は急速に低下していく。

注目すべきは、産後しばらくしてから。点線のとおり、愛情が低下した後に上昇する「回復グループ」と低い状態のままの「低迷グループ」の2パターンに分かれている。

奥さんにとって体力・精神面でもっともしんどい産褥期。この時の夫の関わり方次第で、今後数年、数十年の愛情が変わってくる。つまり、産褥期に奥さんの状態を理解しないで、ガッカリするような対応ばかりだと、「低迷グループ」入りが確定する。愛情はずーーっと低いまま。

僕自身も奥さんに聞いてみると、ガッカリというか失望することがあった、という。一番は、「育児」に対する考えかた。

 

「家にいる」 = 「休んでいる」ではない。

根本にあったのが、自分は「仕事をしている」という考え。

男性は働いていて、外に出ている。家にいるのは、休んでいるのではないか?と、心のどこかで思ってしまっていることがあった。事実、「家にいるんだからさ」と直接的ではないにしても、休んでいるんだからさと言わんばかりの言葉を発してしまうこともあった。

子育ては立派な仕事だし、加えて、24時間家にいて、子どもの面倒を見ることはかなりの重労働。(もちろん、子どもの成長を間近にみてしあわせを感じることもたくさんあるのだけど)

仕事だと、通勤の電車で好きな本が読めるし、お昼には誰にも邪魔されずに好きなご飯を食べることができるし、トイレに入れば1人の時間をつくることができる。話が通じる人と会話をすることもできる。

でも、育児には24時間休みがない。

ご飯を食べようにも泣いたら中断される。短時間で食べれる食事をとるようになるし、トイレに行ってもいつ起きるかソワソワして落ち着かない。多分、ドアは半開き。ゆっくりお風呂に入ることもできない。髪も、顔も十分に洗うことができない。

どうして泣いているのか分からない。話してくれない。気持ちが通じているか分からない。初めての子育てで不安なこともたくさんあるのに、家事もしなければならない。息つく暇がなく、疲労は蓄積するばかり。

そんな状態なのに、家にいるんだからちゃんとやりなよ、とあたかも休んでいると言わんばかりのことをいっていては、奥さんは怒って当然だし、怒りを通りこして呆れ悲しく思いをさせてしまうのも避けられない。

育児に対する考えかたのズレによる産褥期の溝は、結婚生活を大きく左右する。産後の奥さんの状態を知るのはその一歩だけど、頭で理解するだけでは、行動や姿勢を変えるところまではいかないと思う。

 

月1日はパパの日を。子どもと2人だけで過ごしてみる

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産後の状態を知ったとしても、納得感がなければ、表面的な行動は変わっても育児に対する考えかたは変わらない。やっぱり、体験して理解するのが一番いい。

月1日、子どもと2人だけで過ごしてみる。奥さんは抵抗があるかもしれないけど、夫の成長のためだと思って勇気をだして家をあけてみてほしい。

1日、子どもと2人だけで過ごすのと、帰宅後数時間の子どもと過ごすのとではわけが違う。子どもをあやしながら料理や洗濯をしたり、ミルクをつくろうにもグズって手が話せず、眠りそうと腰をおろしたら泣き始め、ようやく寝たと思ったら日が暮れている。

1日過ごせば少しは、奥さんの気持ちがわかると思う。奥さんにとって子どもと離れるのは寂しいし夫に任せるのは不安もあると思うけど、今後のためをおもって任せてみてほしい。そうはいっても不安であれば、1日の過ごし方やミルクの量、やってほしいことなどをスケジュール・リスト化してお願いしてみる。男性は、「これとこれをお願いね、任せます」とはっきり依頼・権限移譲されると、しっかりこなそうと思うもの。少なくとも、僕はそう。

1日終わる頃には父として少しは頼もしくもなっているので、成長のためにも任せるということも大事だと思う。

 

子どもが産まれて、週末は掃除して買い物して、子どもと遊んでであっという間に過ぎ去るようになった。いつの間にか、2人でゆっくり話す時間も減っていった。

会話が減ると、相手が何を考えているかわからなくなって、理解できなくなり、ズレが生まれ、喧嘩が増える。という悪循環に陥ってしまう。

子育てを協力してやっていくために大事なのは、お互いの気持ちを話すこと。子どもが寝たあと、実家に預けて、あるいは一時保育を使って。月に一度は、少し立ち止まって。お互いの気持ちをシェアしあう時間を作りたいですね。

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